ダイダイ(ビターオレンジ)  〈花、葉、皮で幅広い用途に対応〉

3つの香りをもつ、酸っぱいオレンジ

ミカン科の常緑樹。ビターオレンジの一種で、葉は、付け根に近いほうが角のような形になっているため、スイートオレンジと簡単に見分けることができます。酸味が強いので、ヨーロッパでは「サワーオレンジ」とも呼ばれています。

インド、ヒマラヤ、中国などが原産。日本へは中国から渡来したと言われ、伊豆半島や和歌山が主産地となっています。日本ではお正月の飾りとして果実を使いますが、これは「ダイダイ(橙)」という日本名が「代々(栄える)」に通じることから、縁起の良い果物とされているためです。

この植物からは、ネロリ、ビターオレンジ、プチグレン3種類のエッセンシャルオイル(精油)が採れます。ネロリやプチグレンのオイルは、他の柑橘系植物を原料とする場合もありますが、ビガレードとも呼ばれるビターオレンジ由来のものが最も一般的です。

ネロリオイルはたいへん高価なため、主産地は、フランスやイタリアから、チュニジアなど労働力コストの低いアフリカ諸国に移っています。

人への利用

酸味が強いので生食には向きませんが、果汁を食酢として使うことがあります。果皮はマーマレードにして食されます。花は、オレンジブロッサムティーとして飲用されます。

クラーヌと呼ばれる未熟果の皮は、グランマニエなどのオレンジリキュール(オレンジキュラソー)の原料となり、カクテルやデザートに利用されます。果皮を天日干しにし、乾燥して粉末にしたものは、橙皮(とうひ)、同様にして未熟果で作られたものは枳実(きじつ)という生薬の原料になります。どちらも、去痰薬や健胃薬などに配合されます。

エッセンシャルオイルは、採油部位によって3種類あり、花から採るネロリオイルは、香りのよさから、香水の原料としてたいへん人気があります。ネロリオイルも、枝葉から採るプチグレンオイルも、リナロールや酢酸リナリルを多く含むため、鎮静効果が高く、芳香浴やルームミストなどで香りを楽しむのにオススメです。

果皮から採るビターオレンジオイルは、スイートオレンジオイル同様リモネンを90%程度含み、成分も香りも作用もほとんど同じなのですが、ビターオレンジには、肌につけて日光にあたると色素沈着(シミ)を起こすベルガプテンが含まれるため、一般にはあまり使われません。

犬への利用

ネロリオイルはたいへん高価で、オレンジビターオイルは光毒性があるため、どちらも通常、犬のケアには使いません。

鎮静効果の高いプチグレンオイルは、芳香浴やボディミストなどで使うことで、ストレスケアや緊張・興奮を和らげるのに役立ちます。脂性肌のトラブルにも有効なので、光毒性に気をつければ、ローションなどに少量ブレンドしてもよいでしょう。

注意事項

  • 子ども、妊婦、授乳中、高齢者、敏感肌の方、重疾患をお持ちの方、動物(とくに猫)へのエッセンシャルオイルの使用は、注意が必要な場合があります。専門書や専門家、医師のアドバイスを参考にしてください
  • ビターオレンジオイルは光毒性があるので、肌への使用にはご注意ください

参考文献・サイト

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